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号・博士号取得の機会すら与えられている。すなわち、そこでは、政策科学教育を通して、地方自治体、州政府、連邦国家で、ネットワークが形成され、教育、研究、訓練機会が設けられている。
そのほかにも、両センターは、学生たちのインターンシップ実施の際に、大学と連邦・州政府のパイプ役としてあるいは、「学」と「実務」の交流の場として活躍している。このセンターの設置は、私立大学たるUSCが連邦・州政府との連関を確保しようとするための制度でもあり、この分野の教育では、全米屈指の伝統と実績を有すると自負するUSCの創意と工夫が感じられる独自のシステムである。
今後わが国で政策科学教育の先進国であるアメリカ合衆国から積極的に優れた教育プログラムを学び、受け入れると同時に、日本の現状に即した日本的改良をそれに加え、政策科学の発展に寄与することを各大学に期待したい。とくに、文部行政においてもすすむ規制緩和による大学の教育プログラムの柔軟な対応の可能性、教育プログラムの差別化が今後すすむことがわが国の政策科学教育に新風を吹き込むものと信じてやまない。

 

(外山公美・福島康仁)

 

 

 

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